J S O 定期公演 v o l . 4 7 有馬みどり ピアノ リサイタル
2019年6月28日 兵庫県立芸術文化センター
~ベートーヴェン ピアノ・ソナタ 全曲演奏会シリーズ V o l .Ⅶ~( 山村 雅治 プロデュース)
[1部]
ピアノ・ソナタ 第27番 ホ短調 作品 90
Piano Sonata No.27 in E minor, op.90
ピアノ・ソナタ 第28番 イ長調 作品 101
Piano Sonata No.28 in A major , op.101
[2部]
ピアノ・ソナタ 第29番 変ロ長調 作品 106「 ハンマークラヴィア」
Piano Sonata No.29 in B-flflat major , op.106 “Hammer-klavier”
ベートーヴェン「後期」へ
有馬みどり ベートーヴェン全曲演奏会 Vol..Ⅶ に寄せて 山村雅治
有馬みどり ベートーヴェン
全曲演奏会 の歩み
2016年2月28日に芦屋・山村サロンで幕を開けた「有馬みどり ベートーヴェン全曲演奏会」は、ベートーヴェン(1770‐1827)の最初の4曲のピアノソナタ『第1番 ヘ短調 作品2-1』(1794)、『第2番 イ長調 作品2-2』(1794)、『第3番 ハ長調 作品2-3』(1795)と『第4番 変ホ長調 作品7』(1797)が弾かれた。
『第1番』冒頭の分散和音からすでに確信に満ちた響きがあり、作品2の3つの連作として出版された『第3番』までのそれぞれの曲の個性のちがいも鮮やかに示されていた。劇的な『第1番』、優美で明るい『第2番』、覇気に満ちた華麗な『第3番』。これら3曲から『第4番』への進展は巨人の歩みを思わせる。規模の大きさは後年の『第29番 変ロ長調 作品106 ハンマークラヴィーア』が出るまでは最長のピアノソナタだった。有馬みどりは力を尽くしてすべてを弾き終え、終りの響きが消えるやいなや、場内にはブラヴォーの声が響きわたった。
ベートーヴェンの最初の4つのソナタの演奏会でこれだけの熱烈な支持を得るとは!
その夜に決然として動かないベートーヴェンを音に響きに語りはじめられた「有馬みどり ベートーヴェン全曲演奏会」は、今夜いよいよベートーヴェン後期の作品群に歩みを進める。この日をどんなに心待ちにしていたことだろう。短期間にソナタ全曲を弾くピアニストも数あまたいた。彼らはすでにベートーヴェンの全体がからだのなかに入った老熟したピアニストか、あるいは若いピアニストの初見同然の冒険の時間だった。有馬みどりの全曲演奏会はいずれともちがう。老熟までにははるかに遠く、初見の若さからははるかに濃密な音楽の時間を踏みしめてきた。若くして単身ロシアに留学した日々も、帰国して野島稔先生に師事した日々も、リストやブラームス、モーツァルトに打ち込んだ日々の考究と技術の錬磨が『第29番 変ロ長調 作品106 ハンマークラヴィーア』には大輪の花として咲き誇ることだろう。
有馬みどり ベートーヴェン ピアノ・ソナタ 第29番 変ロ長調 作品 106「 ハンマークラヴィーア」 Midori Arima No.29 Op.106 -“Hammerklavier”
この収録にはSONY PMW-100 XDCAMで収録したものを1080p29.97 H.264/AACでUPしました。
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