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ベートーベン ピアノソナタ第14番 嬰ハ短調 作品27 2 「月光」

MuseScore2の楽譜ソフトにてベートーベンのピアノソナタ第14番(月光)を作成してみました。

ベートーヴェンはフランツ・ヨーゼフ・ハイドンの下で学ぶため、1792年11月に故郷のボンを発ってウィーンへとたどり着いた[1]。ハイドンが弟子の能力に満足していたのと対照的にベートーヴェンは師の指導に不満を抱き、翌1793年にはハイドン門下を飛び出してしまう[2]。その後、対位法の教えを仰いだヨハン・ゲオルク・アルブレヒツベルガーの下での修業を終えた1795年にこのソナタは書き上げられた[3]。ベートーヴェンとハイドンの師弟関係は良好とは言い難いものであったが、ハイドンがイギリスへの演奏旅行から帰国した1795年の秋口には、カール・アロイス・フォン・リヒノフスキー侯爵の邸宅で行われた演奏会に出席したハイドンの前で作曲者自身が作品2の3曲を初演して聞かせており[4]、1796年にウィーンのアルタリアから出版された楽譜には師への献辞が掲げられていた[5]。

作品2にまとめられた3曲のピアノソナタにおいてベートーヴェンは初めて習作の域を脱した成熟した音楽家としての姿を現しているが[6]、パウル・ベッカーなども指摘するようにここでは既に各曲がそれぞれ異なる強い個性により特徴づけられ、彼特有の広がりのある音楽性が明瞭に示されている[7]。第2番のソナタは作品2の中でも優美で明朗な美しさが際立っており[8][9]、ハイドンの様式を借用しながらも強弱の鋭い対比や転調の妙などに若い作曲者の創意が溢れている[3]。ドナルド・フランシス・トーヴィーも終楽章を除きこのソナタが「ハイドンやモーツァルトの領域を完全に凌駕している」と評価している


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